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グループホーム結いのきを支える会
●結いのきについて ●施設概要 ●入居費用とアクセス
●グループホーム結いのきを支える会
安全が確認された食材で環境にやさしい建物
     生活クラブやまがた生活協同組合でグループホーム
          「認知症高齢者共同生活介護住居 結いのき」
組合員による出資と運営で自立した経営 アットホームな理想的な介護を目指す。
米沢生協のグループホーム開所にあたり
米沢生活協同組合 理事長 小島八郎

グループホームは、終(つ)いの棲家(すみか)と言えると思います。自分の生涯をそこで終えるという場所ですね。自分の住居から違和感なく、グループホームへ移すことができる理想的な場所です。グループホーム内のユニット、9部屋の入居者はお互いが隣組、3ユニットの27名は町内です。私が期待するところはここにあります。
 介護される方も介護する方もお互いが同じ屋根の下に住む家族であり、同志です。このたび、花沢に開所する私たち米沢生協のグループホームで、入居者がどんなふうに生活をされているか、市民の皆さんにも是非おいで戴きたいと思います。
アットホームな雰囲気を追求
米沢生協の「グループホームを支える会」の左から
青木とき子さん、代表・猪口悦子さん、小浜美砂子さん
米沢市内でも平成15年以降、グループホームが各地で開所、あるいは建設が進行中で、少子高齢化により今後、需要は益々伸びていくものと思われる。
 グループホームは小規模であることから、入居者に対して介護人の割合が比較的に多いことや、家賃、食材費、光熱費が加わって、入居者の自己負担が増えることも懸念されるが、家庭的な「暖かい雰囲気」が今までの病院・施設とは一味違う環境となることに、入居者や家族の安心感があるようだ。「施設と在宅の境界を無くす」ことがグループホームの特徴と言える。
病院・施設モデルからの脱却
 特別養護老人ホームと言われるものは従来より各地に存在していたが、大規模な施設で大人数が入所している例が多く、集団ケアが一般的だった。しかも、時として、街の明かりから離れた郊外に建設されることもあり、家族の負担が大きいこともあった。
 大規模であることによる入居者の精神的、身体的なストレスが増幅しているということが次第に明らかになってきたため、厚生労働省は、グループホームのような新型特養を制度化して、今後は「新型特養」の新設を義務づける方針を打ち出した。これは高齢者施設の整備を「量から質へ」転換することを意味している。少子高齢化が世界でもっとも進みつつあり、それに伴って認知老人が益々増えることが予想される日本では、入居者の定員を増やす必要性が極めて重要な中にあっての方針変更である。
福祉事業を展開
生協が運営する施設の講師を迎えての勉強会(昨年11月米沢生協)
 生協と言えば、添加物や農薬の入っていない安全な食品を購買し、組合員に提供したり、共済や灯油、環境を守る活動など幅広い分野で活動する組織として、職域や大学に組織されている。平成15年末現在で、全国に587組織、組合員の数は2100万人を数える。その活動は昭和26年にできた「消費生活協同組合法」という法律で規定されている。
 昨今、食を中心とした購買、提供事業の他に、組合員同士の助け合いを目的とした組織が各地でできている。その組織、「助け合いの会」で活動している会員は平成12年度は6万人に達した。
 こうした生協の助け合い活動に、厚生労働省は平成10年、「生協のあり方検討会」の報告書の中で、介護、福祉分野への生協の関与を求めてきた。しかし、当初は新規事業への進出を図る生協はわずかだった。平成13年4月1日施行された介護保険法を期に、介護事業に参入しようとする地域生協が徐々に増え、平成14年2月現在では、全国で44の生協となっている。
組合員が高齢化たくろう所を開設
 米沢生協では、平成時代に入って、米沢生協の組合員や家族の高齢化が目立ってきて、共同購入での配達時間や集金にかかる時間が長くなるという現象が目立ってきた。一方、生協の共同購入は、地域の班活動や運営委員、地区担当理事、配達職員のコミュニケーションが高齢者にとって、定期的な助け合い運動になっていることが分かってきた。
 92年に、生協の互助組織として「在宅福祉活動を組合員の力でできないか」という意見がだされた。93年から1年がかりで組合員アンケートや班会で活動の検討、各方面からの講師を招き「暮らしの講座」を開催した。そして94年、米沢市三沢に「米沢生協たくろう所」が開設に至った。この施設は介護保険指定業者ではない「助け合い活動=たくろう所」として運営をしてきた。その甲斐あって多くの高齢者の助け合いの場となって市民に役立っている。
 しかし、年数が経過する中で、米沢生協のたくろう所に入居している方や通所している方の認知症が少しずつ進んできた。現在の米沢生協が持つ独特のケア内容を保ちながら、専門性を持つケア施設の建設が急務となってきたのだ。しかし、新施設を建設した場合、一人あたりの月介護費用は従来の倍以上かかることになる。そこで、介護保険を適用することで、入居者の自己負担を少なくしつつ、施設が運営可能となることを検討した。
グループホーム「もう一つの自宅」
 組合員の代表による福祉委員会が中心となり、福祉法人の立ち上げと、専門施設建設検討を行ったが、「たくろう所」活動の延長として、施設介護事業ではない居宅介護事業で、介護保険指定業者として「認知症高齢者グループホーム」(27名集合)の開所を福祉委員会が中心となり計画した。従来の三沢にある「たくろう所」は認知症以外の方のための、デイサービスやケアハウスなどの多目的機能施設として継続していく予定だ。
支える会が結成(昨年12月すこやかセンター)
 認知症高齢者を対象にした「グループホーム」は施設介護ではなく居宅介護である。入居者にとっては「もうひとつの自宅」となる。行政では、置賜圏内に特別養護老人ホームや老健施設などの施設介護はこれ以上増やさない方針だ。
 米沢生協では、「たくろう所」で培った介護方法を「自宅の延長」としてPRしている。食の安全や環境問題を考慮しながら、介護を受ける側と介護する側の関係性を尊重した介護をしていきたいとしている。
 ただ、定員が27名と小規模であり、福祉委員会で福祉や介護の方針、入居審査条件などを立案して開所に臨む予定である。12月21日には、米沢生協組合員からグループホームを「支える会」が結成された。支える会では、グループホームに作る売店や喫茶コーナーを運営していくことを検討している。
組合員が高齢化たくろう所を開設
「グループホームを支える会」のメンバー
 今年、2月1日に1ユニット(9室)が開所、2月20日に残り2ユニット(18室)が全面的にオープンする。建設場所は米沢市花沢町1丁目(スーパーヤマザワ花沢店裏)の約900坪の敷地に、建物は315坪の木造平屋で建設される。
 設備としては、建物の真ん中に「路地」があり、ここを通って各ユニットの部屋に行く。お風呂は木製、水場は車いすでも対応できる構造となっている。また、部屋からは車いすに座って、外が眺められる窓の高さである。中庭があり、広々とした空間が楽めそうだ。建物入り口には地域の人に開放する多目的の部屋もある。
 米沢市役所、米沢消防署などの官公庁にも近く、グループホームの目的でもある「地域社会の一員として住民や一般社会と交流」が可能であり、組合員や一般市民が集まりやすい、病院、消防署をはじめ緊急事態に対応しやすい、などが選定理由となっている。
 入居者は食事代や家賃、管理費などは自己負担となる。介護に関しては、介護保険からと自己負担の10%。自己負担額は月あたり10万円以内(消費税を除く)に抑えていきたいとしている。
米沢日報2004年1月1日から転載
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